テーマ : 『セラミック修復の予後、再治療の原因を論文から把握する』
セラミック治療は銀歯に比べ歯によく接着し、劣化が少ないことから歯が長持ちすることは知られています。今回はPdmedよりシステマチックレビューを検索し下記の論文を見ていきました。
Survival Rate of Resin and Ceramic Inlays, Onlays, and Overlays:A Systematic Review and Meta-analysis
S. Morimoto1, F.B.W. Rebello de Sampaio2, M.M. Braga3, N. Sesma4, and M. Özcan5
Journal of Dental Research 2016, Vol. 95(9) 985‒994
論文をまとめると
セラミックの生存率は、
5年で92%から95%(n = 5,811回の修復)
10年で91%(n = 2,154回の修復)
失敗の種類は、
破折/欠け(4%)
歯内合併症(3%)
二次齲蝕(1%)
剥離(1%)
重度の辺縁染色(0%)
セラミックは10年生存率が91%と高い生存率を示していました。セラミックはよく持つということがわかります。
ただセラミックも人工物であるので数パーセントは割れてしまったりでやり直しになることがあります。特に歯ぎしりや噛む力が異常に強い方に多いです。私の臨床経験ですが、稀に割れてしまったり、取れてしまったりすることがありますが、中で大きくむし歯になってしまっている歯はほとんどありません。
麻生歯科クリニック 藤本