静岡県歯科衛生士会主催の在宅歯科医療推進研修に参加してきました。
テーマは、
「在宅歯科診療の知識・技術を備えた歯科衛生士の育成」
~地域における食支援・歯科口腔領域からその一翼を担うため~
「ときどき入院ほぼ在宅とはいうけれど~繰り返す誤嚥性肺炎を防ぎたい!」
で、2つの講演がありました。
1講演目は、「誤嚥性肺炎の実際について」を、三島中央病院外科医師の方がお話くださいました。
ポイントは、
・誤嚥性肺炎は、口腔 咽頭の細菌によって引き起こされる感染性炎症で食物を誤嚥しても即、肺炎になるわけではない。
・誤嚥性肺炎の発症には、誤嚥の病原性(程度・細菌の量と質)と防御機能(喀出力・免疫)が関与する。
・予防とケアには多目的アプローチが必要→口腔ケアやリハビリテーション栄養。
高齢者の約一割が肺炎で亡くなっており、死因の順位も悪性新生物、心疾患の次に肺炎と誤嚥性肺炎となっている現状があります。
誤嚥性肺炎になる前もなった後にも、歯科が介入し、予防や病後のケアで助かる命がたくさんあることを学びました。
2講演目は、事例とテキストで学ぶ「誤嚥性肺炎~入院から退院/なくなるまでのシュミレーション」で、社会福祉士の方とケアマネージャーと歯科衛生士ライセンスを持たれている方のお話でした。
私たち歯科衛生士は、「誤嚥性肺炎」という疾患への理解を深めることがまず必要であると感じました。
診断~入院~退院~退院後自宅/施設等~、最期をむかえるまでの流れをイメージする、そんな視点もこれからの歯科衛生士には求められると思います。
現在メインテナンスで通院されている方々の口腔もちろん管理も重要ですが、
体力的なものなど様々な理由で通院できなくなった方々に対しても、訪問してケアできるように体制を整えていく必要性を感じました。