2019中国・四国デンタルショー、テーブルクリニック講演 

岡山県岡山市で行われた中国・四国デンタルショーで、

「患者さんに伝えたい、クラプロックスで“歯をまもるブラッシング”」というテーマで、デンタルショー内のテーブルクリニックコーナーで話をしました。

県外に出て感じることは、各地の歯科衛生士の思いはひとつだということです。
それは、目の前の患者さんに健康な歯肉と歯をもってもらうこと、もう少し砕けた言い方をすると、キレイなお口になってもらいたいということではないでしょうか。

そのために歯科衛生士は、様々な歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシなどを患者さんごとに選択し、提供していく必要があります。
なぜこのツールをあなたにすすめるのか、使うとどんな良いことがあるのかをイメージしてもらえるような対応も必要です。

理論づけて話すことが伝わる方、視覚的な指導が有効な方、触感で伝わる方、様々な患者さんがいらっしゃいます。
例えば、クラプロックスの歯ブラシはなぜ柔らかい歯ブラシなのかという理由(理論)を納得して使い始める方、その高いデザイン性に惹かれる方、触ってみてその柔らかさと気持ちよさという感覚から使い始める方、など。

今回の歯をまもるブラッシングの話のなかから、聞いてくださった方々がご自身のクリニックの患者さんに「これは伝えたい!」、と思う部分がひとつでも見つかったことを願います。

歯科衛生士のためのマイクロスコープセミナー受講 

神戸から歯科衛生士の高橋規子先生を麻生歯科クリニックにお招きし、マイクロスコープセミナーを受講しました。

午前中の講義では、

・ルーペとマイクロの使い分け
・歯科衛生士がマイクロスコープを使う理由

など、わかりやすく教えていただきました。

麻生歯科クリニックでは以前、以前患者さんの「抜歯の原因」を調査し、う蝕や歯周病によるものより歯の破折が多いという結果になったことがありました。
今回高橋先生のお話のなかで、「破折で歯を失うことになるなんてもったいない!」というものがあり、この数年前の調査のことを思い出しました。

う蝕や歯周病予防や進行抑制に関してももちろんですが、破折に関してもそれが起こりそうなリスクを管理していくことが、歯科衛生士のマイクロスコープ診療でできる可能性を知りました。

メインテナンスを提供するということは、患者さんとその場その場で点で関わるのではなく、ずっと、線で関わっていくことです。

マイクロスコープの一番のメリットである拡大視野が得られることで、口腔内の小さな変化を見逃さず、健康な口腔を保つことができる関わりかたをしていきたいです。

マイクロスコープは静止画や動画で記録ができることも大きなメリットです。
小さな変化に気づいたときには患者さんはもちろん、担当歯科医師や他の歯科衛生士と情報を共有し、最適な診療を提供していきたいです。

午後からの実習は、瞳孔間距離設定・視度調整など基本的な操作から、スムーズに視野が得られるようなテクニックをご指導いただきました。
すぐに明日から実践していきます。
とても楽しく、勉強になりました。

ありがとうございました!

 

ADI.G大商談会 in 金沢

 

北陸・石川県金沢市に行ってきました。
数日前は大雨だったとのことでしたが、秋の空気を感じる晴天のなか、歯みがきの話をしてきました。

今回お会いした方々に伝えたかったことは、「歯をまもるブラッシング」の理論と手法です。

歯周病とう蝕(特に根面う蝕)のリスク部位はどこかを医療者が理解し、リスクにアプローチできるセルフケアに導くことが大切です。

 

セルフケアの意識が高い方にこそ、歯肉退縮がみられるということはありませんか?

・歯面はツルツルにみがけていても、歯間乳頭は発赤腫脹していませんか?

 

このような患者さんが思い浮かんだら、指導内容やツールを見直してみるのも良いかもしれません。

インプラントアシスタントセミナーに参加して

ノーベルバイオケアジャパン株式会社主催のインプラントアシスタントセミナーに参加してきました。

ブローネマルクオッセオインレグレーションセンターで長期勤務されておられる歯科衛生士の山口千緒里さんの講演と当院の口腔外科専門医の佐藤豊彦先生の口腔外科症例の講演も聞くことができました。

 

本日の内容は

・インプラント治療の概要について

・感染管理の必要性について

・手術時の注意点

・術後の器材再生処理方法

・口腔内の感染管理

・訪問口腔ケアの実際

 

インプラント治療の概要、アシスタントが行うべき感染管理対策や、術中術後の注意点など当院で行っているインプラント手術の管理体制の再確認ができました。

内容が詰まった5時間に及ぶ講義内容でとても有意義な時間が過ごせました。

インプラントメンテナンス時に歯科衛生士が行うとことなどもわかりやすく、実際の患者症例なども踏まえとても分かりやすい内容でした。

 

一般診療ももちろんですがインプラント治療では感染対策がとても重要だということが改めてわかりました。インプラント治療を受ける患者さんが安心して手術を受け、その後も予防歯科で定期管理を受けてもらうことにより生涯にわたり健康な口腔内を維持することができるのでアシスタントとして尽力していきたいと思います。

今後も当院でのインプラント治療での感染管理対策を引き続き徹底していき、今回の講義内容を参考にスタッフ教育にも役立てたいと感じました。

 

第8回 MDH勉強会に参加してきました。

 

 

 

 

 

 

 

8/25(日)大阪にて開催された、第8回MDH(マイクロスコープを活用する歯科衛生士のスタディグループ)の勉強会に当院のDH4人が参加してきました。

メインテーマは「マイクロスコープの更なる可能性」であり、
・超音波スケーラーチップ専門メーカー錦部製作所の錦部社長による、シャープニングのコツ
・白水貿易株式会社のDHによるPーMAX2の特徴
・実際に臨床でマイクロを活用しているDHの発表とグループディスカッションという内容で、進行していきました。

参加人数は100名程で、これからマイクロを使いたいというDHからベテランDH、Drまで様々なポジションの歯科医療従事者同士、活発な情報交換が行われました。

麻生歯科にはDH専用のマイクロが8台あり、改めてその設備環境に感謝しなければと感じたと同時に、最大限に活用してマイクロを使用した精密診査やメインテナンスの価値を患者へ伝えていかなければならないと感じました。

今後もセミナー参加や実技練習を重ね、知識や技術の習得に専念していきたいと思います。

第4回 糖尿病療養指導士講習会に参加してきました 

糖尿病療養指導士講習会に参加してきました。

講義内容は
① ライフステージ別の療養指導
② 合併症・併存疾患の治療・療養指導
でした。

ライフステージは、
・乳幼児期
・学童期(小学生)
・思春期
・妊娠、出産
・就労期
・高齢期
に大別されます。

それぞれのステージにおいて、様々な心理的特徴や療養指導時に注意することを講義していただく中で、私が気になったステージは学童期から思春期にかけておこる小児科から内科への管理移行についてです。
明確な移行時期の決まりごとはないということでしたが、幼児期から糖尿病を抱えている患者さんは小児科にかかっています。成長に伴い一般的に、高校生くらいから内科に管理が移行します。

担当医が変わることは当然ではあるのですが、患者さんが戸惑うことは幼児期からの1型糖尿病と内科受診の多くを占める2型糖尿病との診療の違いです。
1型と2型は成因・治療方法・患者層が異なります。
そんななか患者さんはスタッフの対応や管理体制、科の雰囲気の違いに戸惑いや違和感を覚えることもあるということでした。

麻生歯科クリニックではASO KIDS DENTAL PARKで0歳からの歯科受診に取り組んでいます。
ASO KIDS DENTAL PARKも開業し10年を迎えるなか、麻生歯科クリニック(成人部門)に転院してくる患者さんが増えてきています。

私たちが心がけていることは、

通院履歴はもちろんどのような経過をたどっているか、経過観察している項目はないか、転院に際し不安に感じていることはないかを事前に申し送りを受け、きちんと準備しておくことです。

乳歯列期と永久歯列期、また年齢によってう蝕が発症しやすい部位や予防アプローチは異なります。
そのことをきちんと理解して戸惑いや不安のない転院をしていただき、生涯にわたり健康なお口をまもるサポートをしていきたいです!

小児歯科診療クオリティアップ勉強会

8月18日10時より赤坂の博報堂セミナー室にて鶴見大学の小児歯科学講座教授である朝田先生による小児歯科学のアドバンスコースに参加してきました。

今回のテーマは”SOAP カルテ記載の重要性

カルテにSOAPを記載することにより問題点を客観的に把握する事ができ、それらに対する診療計画を企て患者さんに提示します。

SOAPの目的は、ただカルテに情報を記載する事が目的なわけではなく、主観的、客観的に患者情報を収集し、順を追って整理して記載する事で患者の情報を院内スタッフ全員で把握し合う事が出来る点に改めてSOAPの重要性を感じる事が出来ました。

小児歯科診療はEBMに基づく医療の考え方だけではなく、NBM(Narrative Based Medicine)物語りと対話に基づく医療の考え方が重要で、診療の計画を立てるには病気だけではなく、患者個人の背景や人間関係を理解し、患者の抱える問題を全人的にアプローチしていこうとする考え方が重要です。

スタッフ皆が患者の情報をSOAPを通して把握しあえる環境を院内に根付かせ、小児の行動予測やリスクの回避を心掛けた医療を提供し続けていこうと思います。

第三回 糖尿病療養指導士講習会に参加してきました

糖尿病療養指導士講習会に参加してきました。
今回の講師は管理栄養士の方と看護師の方で、

講義内容は
① 糖尿病の基本治療と療養指導のうちの食事指導
② 糖尿病患者の心理と行動
③ 療養指導の基本
の3つでした。

糖尿病の基本治療と療養指導として、
薬物療法・運動療法・食事療法という3つの柱があります。
この3つの柱は、私たちが日々関わる歯周病の基本治療と指導と共通することが多いと思います。

食事指導の目的は、糖尿病患者さんが「健常者同様の日常生活を営むのに必要な栄養素を摂取すること」であり、「合併症の発症予防や進展を抑制すること」です。
私が抱いていた今までのイメージでは、糖尿病患者さんは食事が制限される「制限食」でしたが、決してそうではなく、
・適正なエネルギー量の食事
・栄養素のバランスがよい食事
・規則的な食事習慣
の3つを守ることが、食事療法の意義となります。

私たちのクリニックでは、10年以上前から食事アンケート調査を実施しています。
これは主に食事回数や砂糖摂取量、軟食傾向などをチェックしアドバイスするのに役立てています。
食事アンケートをもとに話を伺っていくと、その患者さんの生活背景が徐々にわかってくるのも大変意義のあるところです。

今回、療養指導の基本も「患者さんの生活や習慣をまず聴いて、知ること!」と講義していただきました。

患者さんの心理に迫る講義も興味深く受けました。
これは歯科診療にも共通すると思うのですが、セルフケア支援行動を促すための心理的支援として「変化ステージモデル」というものがあります。
時期・時間、方法、行動を起こす理由のバランスをともに考え、自己効力感(課題達成のための行動が効果的であると考え、できそうと確信すること)を持てるようなアプローチが大切です。

ロイテリお口のサプリメントと歯みがき、第2回 

2019年8月1日、
東京都千代田区にて、一般の生活者の方に向けて歯みがきの話をしてきました。

対象である乳酸菌サプリメントでバクテリアセラピーを続けていらっしゃる方々とのお話の中で普段のブラッシング方法やツールを伺うと、その健康意識の高さに今回も驚きました。

口は体の入り口であり、全身につながっています。
歯肉に炎症がある際には炎症部位の潰瘍面から血流にのって炎症や細菌が全身をめぐり、多臓器の炎症を増幅させる(またはその逆)ことも知られています。
このことから口腔ケアは健康な人生にとって欠かせないものであると考えられています。
今回のセミナーでは、参加者の方に「現在メインテナンスで歯科にかかっているか」を尋ねてみると、8割の方が挙手される状況。

お話していくと歯科に関する知識も多くお持ちで、自分が日々担当しているメインテナンス患者さんとお話しているような気持ちになりました。
皆さん、麻生歯科クリニックでメインテンスを受けられている患者さんと同様、よりよい健康を求めてセミナーに参加されていることと思います。

より踏み込んだ最新の知識や技術を提供できるよう勉強を続け、それをわかりやすくお伝えできるように努力していきます。

小児歯科学 KDPクオリティアップ勉強会ベーシックコース第1回に参加しました 

7月28日に東京赤坂で行われたKDPクオリティアップ勉強会の第1回目に参加してきました。

この研修会は鶴見大学歯学部小児歯科学講座朝田芳信教授を講師に招き、5回に分けて小児患者を診療するにあたって専門医レベルで必要な知識量を増やすことを目的としています。
朝田教授は第113回歯科医師国家試験の試験委員長の要職におられる先生でもあります。

今回は小児歯科臨床領域での基礎知識の講義や、臨床で生じた疑問を解決する糸口となる解説が主となっていました。

心身の発達についてや口腔機能と離乳の開始時期の関係、歯列・咬合に生じる問題に関してなど、乳幼児を診て指導していくにあたって必要な事を多く学ぶことができました。

特に私は育児の経験がないので、離乳に関する知識が乏しく、どのタイミングでどのように母親に指導すればいいのか分からず悩んでいたため、今回の勉強会はとても有意義なものとなりました。

今後も引き続き勉強会に参加して、知識を身に付け患者やその保護者に信頼してもらえるような歯科衛生士を目指したいと思います。