日本アンチエイジング歯科学会 スペシャルワンデイセミナー(web開催)受講


日本アンチエイジング歯科学会主催のスペシャルワンデイセミナー、

「歯科医師が感染症医となる日 2nd stage」を受講しました。

今回はコロナウイルス感染症拡大に伴い、ウェブ開催となりました。

朝から夕方までエネルギッシュな3名の講師の方々の医科歯科連携の話の最前線を聞くことができ、

とても興味深くまた楽しく受講できました。

多くのことに関心・興味を持ち実際に動く姿勢と、

10000歩くらい先を進む先生方のお話は大変刺激になりました。

 

 

【西田亘先生】

保健師の方の2005年の研究では、

歯の数が10本未満で要介護になる確率は、

なんと15倍!

現在、女性の4人に1人が70歳以上であり今後自分も含めて介護が必要となる未来は避けられないものかもしれません。

しかし、口腔ケアでそのリスクを下げることが身近な日本で既にデータとして示されていることを、現在メインテナンスで来院されている患者さんにも伝えていきたいと感じました。

 

 

【天野敦雄先生】

歯周病ではP.g菌の存在がMicrobial siftという細菌の変化を起こしやすくします。

細菌の変化によって人それぞれが持つ細菌叢の安定が乱れると、

悪玉菌が増え歯周病が進行します。

私たちは、“オルコア”というP.g菌検出装置を導入しています。

数値化された検査結果で大変わかりやすく、

歯周病に悩まれている方、インプラントがある方などに特におすすめしています。

天野先生のお話で学んだことを検査時に患者さんにも伝えていきたいと思っています。

プラーク細菌はその代謝物によって協力関係にあり時間と共に病原性を高めるます

「定期管理がシステム化された歯科医院と

プロフェッショナルオーラルケアが望まれる」

 

【長谷川嘉哉先生】

高齢化に伴う問題のひとつに認知症があります。

長谷川先生は様々なお仕事をされている先生で、

認知症専門医で貴重なお話を聞くことができました。

認知症も多因子疾患で36ほどの原因があるとのことでした。

P.g菌がアルツハイマーにも影響があると認められている現在、

認知症の原因のひとつとして歯科が貢献できる部分はあると感じました。

 

静岡県立総合病院 歯科口腔外科との診療連携

毎月近隣の有志の開業医の先生方を交えて静岡県立総合病院 歯科口腔外科との診療連携勉強会の機会を設けています。そこでは口腔外科の先生方の症例発表、臨床症例の検討や相談、有益な論文提示やお互いの紹介患者さんについて報告し情報を共有しています。

 

 

 

 

 

 

 

先日行われた会合では

1.エナメル上皮腫治療で下顎骨切除後の顎骨再建にチタンプレートと腸骨を使用した症例

 

 

 

 

 

 

 

2.歯性上顎洞炎の投薬治療による効果と原因の追究の経過報告

 

 

 

 

 

 

 

3.口腔管理における口腔癌への配慮

 

 

 

 

 

 

 

口腔外科の先生方や参加されている開業医の先生方から、それぞれの立場を踏まえた意見交換が活発に行われました。

静岡県立総合病院 歯科口腔外科との診療連携

毎月近隣の有志の開業医の先生方を交えて静岡県立総合病院 歯科口腔外科との診療連携勉強会の機会を設けています。そこでは口腔外科の先生方の症例発表、臨床症例の検討や相談、有益な論文提示やお互いの紹介患者さんについて報告し情報を共有しています。

先日行われた会合では

1.左上3の埋伏歯抜歯についての症例相談 抜歯時の注意点とその後の矯正治療

2.正中埋伏過剰歯の外科処置について症例 術式と解説

3.上顎の鼻腔付近まで達した過剰歯の症例 抜歯リスクや予後についての解説

口腔外科の先生方や参加されている開業医の先生方から、それぞれの立場を踏まえた意見交換が活発に行われました。

口腔外科と矯正歯科との連携を密に行っていくことができるので、抜歯後の矯正を考慮した術式の選択がなされるなど患者さんにとっても有意義なものとなっています。

静岡県立総合病院 歯科口腔外科との診療連携

毎月近隣の有志の開業医の先生方を交えて静岡県立総合病院 歯科口腔外科との診療連携勉強会の機会を設けています。そこでは口腔外科の先生方の症例発表、臨床症例の検討や相談、有益な論文提示やお互いの紹介患者さんについて報告し情報を共有しています。

先日行われた会合では

1.根管治療後に上顎洞炎が発症した症例の相談

2.ソケットリフト+インプラント埋入後5年経過し上顎洞炎が発症した症例

3.整形外科でビスフォスホネート製剤治療を行っている患者のインプラント埋入についての相談

口腔外科の先生方や参加されている先生方からの意見交換が活発に行われました。上顎洞炎については耳鼻咽喉科での対診結果も参照しながら原因や対応について情報交換が行われました。

歯科の範疇を超えた症例は歯科医だけでは対応が難しいですが、医科との連携で適切な助言の元、歯科治療を行っていくことができるので患者さんにとっても有意義なものとなっています。

第三回 糖尿病療養指導士講習会に参加してきました

糖尿病療養指導士講習会に参加してきました。
今回の講師は管理栄養士の方と看護師の方で、

講義内容は
① 糖尿病の基本治療と療養指導のうちの食事指導
② 糖尿病患者の心理と行動
③ 療養指導の基本
の3つでした。

糖尿病の基本治療と療養指導として、
薬物療法・運動療法・食事療法という3つの柱があります。
この3つの柱は、私たちが日々関わる歯周病の基本治療と指導と共通することが多いと思います。

食事指導の目的は、糖尿病患者さんが「健常者同様の日常生活を営むのに必要な栄養素を摂取すること」であり、「合併症の発症予防や進展を抑制すること」です。
私が抱いていた今までのイメージでは、糖尿病患者さんは食事が制限される「制限食」でしたが、決してそうではなく、
・適正なエネルギー量の食事
・栄養素のバランスがよい食事
・規則的な食事習慣
の3つを守ることが、食事療法の意義となります。

私たちのクリニックでは、10年以上前から食事アンケート調査を実施しています。
これは主に食事回数や砂糖摂取量、軟食傾向などをチェックしアドバイスするのに役立てています。
食事アンケートをもとに話を伺っていくと、その患者さんの生活背景が徐々にわかってくるのも大変意義のあるところです。

今回、療養指導の基本も「患者さんの生活や習慣をまず聴いて、知ること!」と講義していただきました。

患者さんの心理に迫る講義も興味深く受けました。
これは歯科診療にも共通すると思うのですが、セルフケア支援行動を促すための心理的支援として「変化ステージモデル」というものがあります。
時期・時間、方法、行動を起こす理由のバランスをともに考え、自己効力感(課題達成のための行動が効果的であると考え、できそうと確信すること)を持てるようなアプローチが大切です。