第37回 EBM勉強会

5月15日 麻生歯科クリニックとASO KIDS DENTAL PARK合同でEBM勉強会を行いました。

コロナウイルス感染対策のためZOOMを利用して行いました。

日々臨床において永久歯先天性欠如を有する患者さんに対応することが多いので

今回は永久歯先天性欠如をテーマとした論文を選択しました。

「永久歯先天性欠如の発現様式のメタアナリシス」です。

EBM20200331ブログ

初めてZOOMを使用し勉強会を行いましたが一同に介さなくても情報を共有できるので

コロナウイルス感染対策を取り今後も合同勉強会を続けていきたいと思いました。

LANCET 医学論文掲載 「口腔衛生における全世界的な怠慢を終わらせる:今こそ行動のとき」

LANCETは、世界中で最も知名度があり高く評価されている世界五大医学雑誌の一つですが、この論文は今年の7月、そのLANCETに掲載されたものです(Lancet. 2019 Jul 20;394(10194):261-272)。

 現代の歯科医療をグローバルな視点で見たときの問題点、そしてそれを解決に導くための提言が端的にまとめられています。その内容は壮大?にして、理想論的な側面も少なからずありますが、われわれ歯科医療従事者が今、治療以外に何を考えなくてはいけないかについて、重要なヒントを与えてくれているのではないでしょうか。

 

その内容を、以下に要約します。

全世界的に、歯科治療は疾患に対する治療中心であり、根本的な原因への対処にはまったく目が向けられていないという現状がある。

高所得国(HIC)における歯科の問題点は、人口に対する歯科医師数の急激な増加とそれによる歯科医の過剰供給、医原性過剰治療のリスクの増加、および歯科医の失業の増加である。また、歯科医院は裕福で健康な人々が多い都市部に集中しており、幼児や低所得の家族、ホームレスや囚人、それに障碍者といった人々は一般的に十分なサービスを受けられない、需給のバランスが逆転したいわゆる「さかさま医療ケア」の状態がある。

低・中所得国(LMIC)における問題点は、口腔衛生へのアプローチ自体が進んでおらず、特に農村部などの貧困地域においてほとんどの疾患が放置されていることである。一部の国では、口腔医療の人口カバー率がHICの1/8以下となっている。

この問題を解決するためには、歯科医療システムの根本的改革が全世界レベルで必要となる。歯科医療と一般的な医療を分けて考えることなく、健康増進と疾病予防を強調し、人口のニーズを監視して対応する必要がある。理想的なシステムの総合目標は、口腔ヘルスケアを普遍的な健康保険の枠組みに不可欠なものとし、人々のセルフケアを強化することにより、すべての人々に良好かつ公平な口腔健康を達成することである。

そのための提言としては次のようなものがある。

ユニバーサルオーラルヘルスケアの確立:人口カバー率、金銭的負担、サービス品質という3つの側面を充足できるよう、適切な測定基準を策定し、現地の状況に合わせて改善策を講じる。

口腔保健に関与する労働力の改革:歯科医師中心の治療モデルをチームアプローチにシフトさせ、歯科医師ではない者がプライマリヘルスケアシステムの導入レベルで大部分の必須ケアを実施する。そのためには予防と健康増進を主軸としたトレーニングと、適切に実施されているかの監督が必要となる。

社会的ヘルスケアシステムの有効化:民間と公共の両セグメントにおいて、同等のサービスが受けられるようインフラの整備を行う。

モニタリングとデータ収集 分析:大規模なサービスの提唱、概念化、管理、微調整、および提供のため、臨床的エビデンス、医療サービスデータ、および影響評価を実施する。

人口全体を視野に入れたアップストリームへの介入:口腔衛生における社会経済的不平等を減少させるために、他の非感染性疾患(NCD)への対策と連携した大規模な介入政策を行う。

砂糖削減戦略:う蝕の根本原因である砂糖の使用量を削減するため、砂糖含有製品の販売やプロモーションの制限、砂糖含有製品への課税、幼稚園や小学校での間食ガイドラインの策定などを行う。

口腔衛生の政治的優先度の改善:口腔の健康を基本的人権の一部と位置づけ、WHOおよびその加盟国の課題としてより大きな対策がとれるようにしていく必要がある。

 

以上のように、口腔衛生に関連する教育、訓練、研究、健康政策といったシステムの優先順位を普遍的な口腔衛生の人口カバー率向上を目指して調整するには、持続的かつ協調的な政治的支援と、患者とコミュニティを含むすべての利害関係者の関与が必要となる。

いかがでしたでしょうか?

提言された解決策については、一朝一夕に実現するのは難しいのではないかというのが正直なところですが、逆に言えば、このようなラジカルな改革を推し進めなければならないほど、世界の歯科情勢は切迫しているということなのかも知れません。臨床家は日々の診療にどうしても忙殺されがちになりますが、今一度歯科医療の原点に立ち返り、広く社会のためにわれわれにできることは何なのかを、折に触れて模索していくべきではないかと思います。

上記の提案を診療所レベルで何ができるか考えた際、まずは臨床の在り方、考え、実践方法を学べる
研修会があります。

私も9年間 継続して学んで怠惰な日常臨床にならんよう喝を入れていただいています。
患者と共に歩む臨床予防モデルを学び、地域でヘルスケアをリードするデンタルクリニックを目指すなら
EPSDC研修会の門徒をたたいてみてください。

 

詳しくは下記リンクをクリニックしてください。

EPSDC研修会について ☞ HP

若手のための新設・宮下塾 歯学部学生・大学院生・研修医限定のWEBセミナー ☞  HP

 

院内装飾の重要性 

サービスを提供する施設が評価をされるポイントは主に3つあります。

・内容と質

・誠実かつ温かい対応

・施設内の雰囲気

また来たいと思ってもらうためにはこの3つを揃えることが重要です。

麻生キッズデンタルパークでは、楽しく毎回違った雰囲気を感じてもらうために、シーズンにあった装飾をするように心がけています。

10月はハロウィンの装飾と紅葉で秋を感じていただけるようにしています。

次はどうなっているのだろう?また来たい!という気持ちになってもらえるよう対応する態度だけでなく、院内のデコレーションにも気を遣っています。

 

顎顔面矯正治療スタッフセミナ−2019

顎顔面矯正治療スタッフセミナーに歯科医師佐藤・松葉、歯科技工士佐川、アシスタント徳田の4名参加してきました。

顎顔面矯正とは顎骨と顔面の発育の遅れ(発育不全)を取り戻し、結果として歯並びが良くなる治療です。(スタッフセミナーシラバスより抜粋)

現在麻生キッズデンタルパークでは400名以上の子どもたちが顎顔面矯正を行なっております。

日々の診療の中で「トレーニングを頑張ったよ!」と報告のしてくれる矯正中の子ども達のモチベーションアップや、1歳になる前から虫歯のない健康なお口にしたいと継続管理を続けている保護者の方により正しく新しい内容の説明を行うために知識をブラッシュアップするために数年前から参加させていただいております。

講義内容は病因論から始まり、カウンセリングの方法、資料の採得の仕方、装着後のアフターケアと内容は盛りだくさんでした。

中でも新しいトピックスとしてことばの練習と食生活指導についてがあり、特に食生活指導では今までは客観的に患者さんにお伝えしていたことも数値として表すことができる様になり目でみて理解のしやすい指導ができる様になるのではと思います。

まだ、矯正というとネガティブに考える方も多い日本人ですが、正しい発育について的確に患者さんに伝えたくさんの子ども達を健康にし、結果としてキレイな歯列に導いていける様日々精進を重ねていきたいと思います。

 

ASO KIDS 早期発育矯正 ③

ASO KIDS矯正チーム佐川です。

今回はハイラックスHY(急速拡大装置)についてです。

毎日、スクリューを一回ずつ拡大して、0.2ミリずつ側方に拡大する装置です。

側方拡大前⬇︎

側方拡大12.0ミリ拡大後⬇︎

 

 

 

 

 

 

ASOスカル君的には

 

 

 

顎骨の拡大の成長をイメージ出来たでしょうか?

上の二枚の歯牙模型の写真は上顎が左右対象にあり、正中口蓋縫合まではイメージできませんね。

0歳か幼児までは大泉門や小泉門がある関係で前頭骨が左右に分かれています。

秋のディスプレイ 

麻生歯科クリニック秋のディスプレイ。

キーカラーは赤。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暖色を基調としたまとまりの配色にしました。

ポイントはウォールステッカーの「コスモス」です。

コスモス(秋桜)は日本人になじみ深く、花が風にそよぐ姿が美しく表現されています。

雑貨とウォールステッカーの統一感を持たせるために

オレンジの紅葉と茶色い松ぼっくりも置いてみました。

まだまだ暑い日が続いていますが、少しでも秋を感じていただけるとうれしいです。

 

 

 

 

ASO KIDS 早期発育矯正 ②

ASO KIDS矯正チーム技工士の佐川です。

矯正の経過観察にはセファロ側方と言うレントゲンが必要です。

耳の穴に器具を固定しての撮影なので、

「痛くて動けなくて、なんでコレするの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     そこで、ASO KIDSスカル君の登場です。

東急ハンズで購入した3Dパズルのスカル君にはスカル君サイズのハイラックス(急速拡大装置)リンガルアーチ(固定装置)がセットしてあります。

3ヶ月前、6ヶ月前、初心時のセファロのレントゲンをパソコンにだし、スカル君のどこが変化したかをじっくり観察して答えを見つけてもらうと言うミッション。

スカル君用のフェイシャルマスクも必要との事。結局手作りで作る羽目に。笑

 

 「あっそうね。装置は上の二つの骨をひろげるためで、鼻の下の骨を前に出すためにマスクが必要だったんだ。」

「明日からまじめにマスク頑張るよ。レントゲンを撮る意味もわかったよ。」

と一件落着。

キッズっ子は納得したら行動は素直。なぜこれが必要なのかを根気よく伝えていきます!!

ストーリーテリングの活用

ストーリーテリングという手法をご存知ですか。

 

ストーリーテリングとは、伝えたい思いやコンセプトを想起させる、印象的な体験談やエピソードなどの物語を引用することによって、聞き手に強く印象づける手法のことです。

麻生キッズデンタルパークには、むし歯の細菌群から街(お口)を守る物語があります。

物語になっていることで、むし歯をつくらない良い口腔内の環境にするにはどうしたらいいのか、歯の健康を守るためにはなにが大切かをよりイメージしやすく、記憶にも残りやすくなります。

その結果モチベーションを上げ、行動変容に繋がっていきます。

こうした効果のことも考え、1人でも多くの方の目に触れるようにモニターやパネルを使い物語を紹介しています。

最終的にはむし歯予防の動機付けをうながすことで、1人でも多くの子供たちの口腔の健康を守れる場所にしたいと思っています。

定期管理型の歯科医院で子育てをしながら働き続けるには

当院では、CAMBRAというリスク評価方法を用いて、患者さんにセルフケア主体の最新の予防方法をお伝えしています。CAMBRAの良いところの一つは、ベテラン衛生士が行っても、新人衛生士が行っても同じように患者さんに予防方法を提供することができることです。

現在、卒後四年目(一年産休・育休取得)の衛生士に臨床教育中です。初めての子育てに奮闘中の彼女ですが、スポンジのように物事を吸収し、育休明けの3か月でメインテナンスなどを一人で安心して任せられるようになりました。

私自身も三人の子を持ち担当制で患者さんを管理・診療しておりますが、CAMBRAという評価者が変わっても同じようにリスク評価できるシステムのおかげで、業務に励むことができます。
定期管理中心の歯科医院では、衛生士のワークスタイルも自分の都合に合わせて選択できます。学校の用事や家庭の用事も自分に無理のない範囲でスケジュールに組み込むことができるのは大きな魅力です。治療中心のワークスタイルだと、こうはいかないと思います。
また保護者の方の理解もあるのがうれしいです。

一人でも多くむし歯のないお子さんが増えるよう次世代の歯科衛生士を育成をするとともに、ブランクのある衛生士が社会復帰できるよう充実した教育体制を整えていきたいと思います。

好評です! 栄養学講座2 「マイナス1歳」からはじめる栄養学

栄養学講座第2弾といたしまして、「マイナス1歳」からはじめる栄養学を麻生キッズデンタルパークにて株式会社ヘルシーパスさんと共同主催のセミナーが開催されました。

前回のブログにもあったとおり、現代の20代女性の2割余りは痩せ形で、栄養不良も広がっていると心配されており、今後出産を控えている母体の栄養状態がよくないと産まれてくる子どもの体質に多大な影響がでます。

DOHaD(Developmental Origin of Health and Disease)という言葉をご存知でしょうか?

胎児期、乳幼児期の環境が成長後の健康や疾病の発症リスクに影響を及ぼすとい概念で、第二次世界大戦末期に、ナチスドイツによる出入港禁止措置のため、オランダの一部の地域で激しい飢餓に陥り、約4か月という短い期間に妊婦の多くが飢餓状態となりました。そして、その妊婦から低出生体重児が多く生まれ、成人になった後に肥満、高血圧、虚血性心疾患、腎疾患、精神疾患などに多くが罹患していたという驚くべき報告がありました。

その後「生活習慣病の起源は胎児期にあるのではないか」という仮説が立てられ、多くの研究者が検証を行った結果、最近では胎児期だけでなく乳児期の環境も成人後の疾患に影響を及ぼすことが明らかとなってきています。(ヘルシーパスHPより抜粋

このように母親が正しい知識をもって栄養のバランスを考えなくては、今後産まれてくる子どもたちの健康状態が危ぶまれてしまします。漠然と最近の子どもたちは体幹がなく身体バランスの子が多いと感じることはありましたが、胎児の時点で将来が決まってしまっているということに驚きました。

これからも少しでも子どもたちが健やかに成長をしていけるように保護者の方にお伝えしていきたいと思います。

次回は『いつまでもキラキラした女性でいるために』を9月10日に開催予定です。