小児カンファレンス(症例検討会)
当院では、週に1回、本院のDHと合同で症例検討会を行っています。
テーマは初診で来て頂いた患者さんの症例を基本に
・CAMBRAのリスク評価と予防計画の検討
・口腔機能不全症を伴う症例
主にこのテーマでおこなっています。
今回はCAMBRAがテーマになります。
1症例目は
「全顎的にカリエスを発症している低年齢児」です。
DHからは、疾病を発症するに至った経緯や母親の希望、患者状態などの報告がありました。
初期治療についてはDrから、露出しているう窩に関してはサフォライド塗布やGIセメントで封鎖しう蝕病原性細菌を減少させる治療計画の報告がありました。
小児患者の場合は治療を安全にできるようにするトレーニングが必要になります。
小児患者においても治療の必要性を説明し、トレーニングに関してはTell-Show-Do法等を用いて安心 安全に治療ができる環境を、口腔内の環境改善と共に行って行きます。
2症例目は
「過蓋咬合に潜むカリエスリスクに注意が必要な症例」
CAMBRAの小児用CRAフォームを用いてのリスク評価ではミドルリスクになった患者さんです。
下顎前歯部に2本先天的な欠如があり上下の幅があっていません。
咬合高径もない為クリアランスも低く、低位舌の為臼歯部舌側にプラークの付着が多く、臼歯部のカリエスリスクが高いことがわかりました。
成人患者を担当しているDHからは過蓋咬合の患者の将来の口腔内状況についても説明がありました。
この患者には前歯を使ってかみ切る摂食指導と、臼歯部のプラークコントロールを行っていく予防計画を立案しました。
今回も成人部門のDH、小児部門のDH Drと意見を交換し相互に患者さんの利益につながるようなカンファレンスでした。