予防歯科から健康歯科へ

近年、未病の概念が普及されつつあり、医科では糖尿病予防や血管疾患予防のような生活習慣病への未然の発症予防の取り組みが浸透されつつあります。

私たち歯科の疾患も大半が生活習慣病であり発症は生活習慣の改善で未然に防げる病気が多くあり、歯科医院において診療の中に生活習慣指導を取り入れている医院も増えてきていると思います。

そういった医院は、口から食事をするための口腔の機能を向上させた上で、より健康になるためのヘルスプロモーションを実践し、健康な患者さんを作り上げていくことの大切さを感じて日々診療に取り組まれていることと思います。

麻生キッズでも歯が生えた始めた頃から受診してもらう事で未然に防げる様々な疾患に対し、早期に対策を講じ、ヘルスプロモーションに繋げています。当院においては、管理栄養士を通して患者さんへの健康栄養指導をしていく取り組みを企画し進めています。この書籍の中にはそのような健康づくりへの対策が記載されています。益々の口腔からの健康発育への糸口を見い出す事が出来そうです。

歯科からのヘルスプロモーションはこの令和の時代に、歯科界のより一層の広がりを持たせる事のできる着目すべき分野だと思われます。

DHカンファレンス  

毎週水曜日にDHカンファレンスを行っています。

このカンファレンスでは専任DHが新患の症例報告をし、聞き取った医学的情報を通して新人DHの医療面接の教育に役立てています。

また、新人DHが受け持っている患者さんの症例を提出し、問題点の解決策を先輩DHがアドバイスする機会となっています。

 

 

〈1症例目〉

主訴:右上の歯がしみる  41歳 女性

10年ぶりの歯科医院で双子のお子さんをもつ子育て中のお母さんです。

右上5の傾斜による右上4のカリエスが主訴の原因でした。

リスクアセスメントの結果ではハイリスクであるため、予防計画を立てて改善を促していく必要がありますが子育てもありますのでそのあたりも配慮しながら行っていく必要があります。

 

 

〈2症例目〉

新人DHから:カリエスアクティビティーが高く、カリエスが多発している症例

上顎両側6に大きなカリエス、下顎両側67にもカリエスがみられます。

プラ-クコントロール不良、後に矯正治療も控えています。

しかし、本人の反応は薄くTBIをしても改善する様子は見られません。

治療介入までに口腔内を改善するためにアドバイスを頂いた結果、高性能な電動ブラシを使ってみてはどうかということでした。

 

来週も水曜日開催予定です。

 

キッズデンタルパークの風景

歯医者さんってどんなイメージですか?

こわいとか行きたくない場所とか多くの子供からあがると思います。

麻生キッズデンタルパークはそんなイメージを覆すようなとっても楽しく明るい待合室になっています。

モチベーションも上がり、さらに楽しく、健康に近づくことができるなんて一石二鳥ですね!

可愛らしい待合室はいつも初めてみる方の感動を生んでいます!

咬筋ボツリヌス治療体験(歯ぎしり・食いしばり偏)

今回はボトックス注射についてお話します。

 

皆さんは朝起きた時に顎や歯が痛むことはありますか?

 

私は以前朝起きた時に顎や歯が痛んでいたのですが原因は寝ている時の歯ぎしりや食いしばりでした。

マウスピースを作ってみたのですが気持ち悪くなってしまうので続けて使用するのが難しかったです。

 

そこで勧めてもらったのが当院でできるボトックス注射です。

個人差はありますが痛みもあまりなく注射してから1週間くらいで効果が出てきます。

定期的に(私は3ヶ月くらい)に受けていますが今は痛みのストレスがなくなりとても快適に過ごしています。

 

歯ぎしりやくいしばりがあるのにマウスピースの使用ができなくて諦めていた方はお勧めです。

 

「咬筋ボツリヌス治療」は以下のような様々なメリットがあります。

・顎関節症の緩和(顎が鳴る・口が大きく開かない・顎が痛む)

 ・歯ぎしりによる歯の磨減(磨り減り)抑制

 ・咬合圧による脱離、破損防止

 ・食いしばりの緩和

 ・食いしばりで起こる肩こり、頭痛などの改善

 ・その他 ガミースマイル改善、口角挙上など・・

 

気になっている方がいましたらぜひスタッフに声をかけてください(^^)

          体験前           体験後

  顎(エラ)の形が変わりました!!

CAMBRAとカリオグラムの違いについて

CAMBRAとカリオグラムの違いについて

当院でも以前はスウェーデン、マルメ大学や様々な場所やセミナーで勉強する機会を与えていただきカリオグラムでのサリバテストをおこなっていました。とても良い検査なのですがCAMBRAを行っていくようになり術者にも患者さんにも、さらに良いことが沢山見えてきましたので今回は皆さんにCAMBRAでの利点をお伝えしたいと思います。基本的にそう変わりはありませんので、カリオグラムから応用も十分可能です。

CAMBRAを行ってよかったことについて簡単に言うと

①準備が簡単! 事前に薬剤など入れて準備することがありません

②結果が直ぐ分かる! 15秒で簡単シンサ結果 1週間近く待たなくて良いです

③質問事項が明確! アセスメントフォーム(評価記載シート)に患者さんから医療面接で聞き取リ、重要内容画記載

④患者さんのホームケア実施内容が明確!  何をいつ使うの?が明確になりました

⑤術者側の実施内容も明確!  新人さんでもばらつき無く皆が同じように実行できます

⑥再評価も明確! 再評価をいつ行うのか?リスクに応じ提案されます。

次回もう一回やってみて頑張ったからと患者さんからお声賭けいただくこともあります

 

いくつか聞き取りや医療面接を行うことで患者さんも何故?が沢山出てきます。患者さんご自身に気付きを与え、生活習慣の状況を把握していただき、虫歯の発症についてじっくり初期治療中にもおさらいしながらお声賭けしていくことにより患者さんもみるみる口腔内の改善をしていきます。患者さんに自発的な行動変容がすごく期待できる優れものです。

また症例をもって紹介させていただきます。

CAMBRAのアドバンテージ

当院でも以前はスカンジナビア歯学の代表格であるスウェーデンで勉強する機会を与えていただきカリオグラムでのサリバテストをおこなっていました。とても良い検査なのですがCAMBRAを行っていくようになり術者にも患者さんにも良いことが沢山見えてきましたので今回は皆さんにCAMBRAでの利点をお伝えしたいと思います。

CAMBRAを行ってよかったこと

  • 準備が簡単! 事前に薬剤など入れて準備することがありません
  • 結果が直ぐ分かる! 15秒で簡単シンサ結果 1週間近く待たなくて良いです
  • 質問事項が明確! アセスメントフォームに患者さんから聞き取リ重要内容画記載
  • 患者さんのホームケア実施内容が明確!  何をいつ使うの?明確になりました
  • 術者側の実施内容も明確!  新人さんでもばらつき無く皆が同じように実行できます
  • 再評価も明確! 再評価をいつ行うのか? 疾患の重症度に応じて   active/inactive  のコントロールがしやすくなりました。
  • いくつか聞き取りを行うことで患者さんも何故?が沢山出てきます。患者さんご自身に気付きを与え、生活習慣の状況を把握していただき、虫歯の発症についてじっくり初期治療中にもおさらいしながら医療面接、お声賭けしていくことにより患者さんもみるみる口腔内の改善をしていきます。まさに行動変容を促すことができます。
    今後、症例をもって紹介させていただきます

予防歯科において画期的だと思う予約管理システム  ピスケス

歯科医院の予約を取る際には

  1. 治療内容
  2. 治療時間
  3. 治療の間隔
  4. 担当歯科医師・歯科衛生士

など様々な要素を考えて予約を取らなければいけません。

これら全てを瞬時に判断して予約を取ることは、なかなか難しい事です。

麻生歯科では全ての予約を『ピスケス』で管理しています。

ピスケスは全ての患者さん情報が来院されるたびに蓄積され予約の際に

その情報を活用できます。

そして、予約も受付だけでなくチェア上で取れるので業務もスムーズになりますし

何より患者さんの待ち時間も減ります。

特に当院のように予防定期管理型の歯科医院にはうってつけです。

定期管理に必要なのはあらゆる医療データです。

ピスケスは個人や家族来院データも蓄積されているので

その中から中断している患者さんの最終来院日もひと目で分かり

こちらが連絡を差し上げることで中断率を下げることもできます。

今やピスケスは予防を最重要視する麻生歯科には不可欠なシステムになっています。

第28回EBM勉強会

麻生歯科クリニックとASOKidsDENTALPARKの歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士合同でEBM勉強会を行いました

当院では臨床で疑問に感じた内容について文献を調べることで科学的根拠に基づき解決するようにしています。

経験に基づき先輩やセミナー講師などの専門家の方々の意見も大事ですが、やはり自身で疑問の解決に導き、答えを知っていくことが、臨床力を高められ自信を持って患者さんに対応することできると考えています。

本日のテーマは“様々な歯冠形態における歯肉炎症との関係性について”です。臨床の中で歯冠長の違いによって歯肉炎が治癒しにくいバイオタイプがあるのではないか?との疑問をもち、今回の文献を検索しました。
発表では、なぜその疑問に至ったのか? PICOを活用し疑問の形式化を行い、
論文の検索方法と論文の選定に至った理由を話します。その上で研究方法と妥当性を検証し、できるだけ批判的な吟味を行うようにして行きます。そしてスタッフに理解していただけるようにプレゼン資料を作ります。EBMチームは3人体制で構成されています。

まだまだEbmerには程遠く準備に3週間程度かかります。

文献の題名は

ation of Clinical Expression of Plaque-induced Gingivitis:Effect of Incisor Crown Form

(プラーク誘発性歯肉炎の臨床的発生の調節:切歯冠形態の効果)です。

結論は、歯冠形態と解剖学的バイオタイプの関連性はあるものの、歯肉炎症症状への影響はないというものでした。文献で得た知識を周りのスタッフとシェアし、診療を質をレベルアップできるよう継続して勉強して行きたいとおもいます

 

 

歯周病指導医 小川先生の講義6/15 

歯科助手の海野です。

当院では日本歯科大学附属病院より歯周病学会指導医、専門医である小川智久先生が勤務されています。

メインテナンスで歯周病の管理をされている患者さんは希望されれば小川先生の診療を受けることができます。

歯科衛生士は自分の担当患者を小川先生に評価をしてもらいさまざまなアドバイスをもらえるので今後の定期管理をより良いものにすることができます。

さらに診療終了後はその日のテーマ別に教育講義をしてくださいます。
また歯周病学会認定歯科衛生士に取得に向けての教育も兼ねております。

毎回興味深いテーマで時間があっという間に過ぎてしまいます。

 

今回6/15のテーマは「患者さんとの医療コミュニケーション」についてでした。

歯科医師や衛生士向けの内容も多いですが今回はコミュニケーションということで

受付や助手にもわかりやすくいつもの講義形式ではなく参加型でとても楽しく学ぶことができました。

患者さんとコミュニケーションをうまくとるポイント①話を聞く距離間 ②聴く時の表情やしぐさ など

患者さん自身が医療従事者に話しやすい空間を作るというのがいかに重要なのかがスライドでわかりやすく、

実際スタッフ相互間でも体験することができ、とても楽しい時間でした。

 

 

カンファレンス 

月曜日はDr、DH、DAのメンバーで自由診療についてのカンファレンスを行っています。

歯科医師と同じ目線で歯科衛生士も診断を学ぶことができるようになることが目的の一つです。

6/17のカンファレンス内容です

 

 

【1症例目】 根尖病変があるケース 60代 女性

 右下7に根尖性歯周炎があります。

 現在症状は出ていませんが、患者さんの希望として“歯を失って入歯にしてくない”

 という思いがあるので、予後の良い治療の提案が必要です。

 今回のケースは補綴をする際、縁下マージンになり二次カリエスのリスクもあるため、

 予めFOPを行い骨を下げ縁上マージンにし、清掃性を確立した方が良いと意見が出ました。

 また、他の部位で歯髄に近接している修復がある為、定期的に歯髄の生活反応をチェックし、

 治療の経過を把握していくことをルールとしました。

 

【2症例目】 矯正後の後戻りケース 30代 女性

 幼少期に他院で矯正されていた方です。

 現在舌側にワイヤー固定していますが途中でワイヤーが脱離し、

 後戻りを気にされています。

 今回の症例だけでなく、矯正終了後リテーナーを装着せず後戻りしているケース

 がよくあります。

 矯正で得た綺麗な歯列が維持できるように歯科衛生士としてサポートが大事だと

 改めて実感しました。