小児歯科学 KDPクオリティアップ勉強会ベーシックコース第1回に参加しました 

7月28日に東京赤坂で行われたKDPクオリティアップ勉強会の第1回目に参加してきました。

この研修会は鶴見大学歯学部小児歯科学講座朝田芳信教授を講師に招き、5回に分けて小児患者を診療するにあたって専門医レベルで必要な知識量を増やすことを目的としています。
朝田教授は第113回歯科医師国家試験の試験委員長の要職におられる先生でもあります。

今回は小児歯科臨床領域での基礎知識の講義や、臨床で生じた疑問を解決する糸口となる解説が主となっていました。

心身の発達についてや口腔機能と離乳の開始時期の関係、歯列・咬合に生じる問題に関してなど、乳幼児を診て指導していくにあたって必要な事を多く学ぶことができました。

特に私は育児の経験がないので、離乳に関する知識が乏しく、どのタイミングでどのように母親に指導すればいいのか分からず悩んでいたため、今回の勉強会はとても有意義なものとなりました。

今後も引き続き勉強会に参加して、知識を身に付け患者やその保護者に信頼してもらえるような歯科衛生士を目指したいと思います。

定期管理型の歯科医院で子育てをしながら働き続けるには

当院では、CAMBRAというリスク評価方法を用いて、患者さんにセルフケア主体の最新の予防方法をお伝えしています。CAMBRAの良いところの一つは、ベテラン衛生士が行っても、新人衛生士が行っても同じように患者さんに予防方法を提供することができることです。

現在、卒後四年目(一年産休・育休取得)の衛生士に臨床教育中です。初めての子育てに奮闘中の彼女ですが、スポンジのように物事を吸収し、育休明けの3か月でメインテナンスなどを一人で安心して任せられるようになりました。

私自身も三人の子を持ち担当制で患者さんを管理・診療しておりますが、CAMBRAという評価者が変わっても同じようにリスク評価できるシステムのおかげで、業務に励むことができます。
定期管理中心の歯科医院では、衛生士のワークスタイルも自分の都合に合わせて選択できます。学校の用事や家庭の用事も自分に無理のない範囲でスケジュールに組み込むことができるのは大きな魅力です。治療中心のワークスタイルだと、こうはいかないと思います。
また保護者の方の理解もあるのがうれしいです。

一人でも多くむし歯のないお子さんが増えるよう次世代の歯科衛生士を育成をするとともに、ブランクのある衛生士が社会復帰できるよう充実した教育体制を整えていきたいと思います。

小児の歯列矯正について ②

ASO KIDS 矯正チーム佐川です。

顎顔面矯正は10歳までの上顎骨の成長段階をあえて利用した矯正治療です。

歯牙にセメントで固定する装置なので、歯型取りはkidsっ子の頑張るハードル高い第1段階。

嘔吐してしまう子や涙がツーとでてきてしまう子

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「最後は出来たで終わろうね。」と言うと、いつのまにやら、面白いねとの返事になっていて

また頑張るよとの言葉。

kidsっ子の力は無限大だと、感じます。

最後に取った歯型がどうなるのかを知りたくて、一緒に石膏つぎ体験中。(╹◡╹

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将来、歯科医師、衛生士、技工士になってくれると嬉しいなっ。

小児の歯列矯正 について①

 

ASO KIDS 歯科矯正チーム佐川です。

下は6歳から10歳までを顎顔面矯正のゴールデンエイジと呼ばれているのをご存知ですか?

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歯牙交換期が終わってからですと、抜歯をしたりディスキング(歯と歯の間を意図的にあえて削る)など、顎の大きさに対して歯で帳尻を合わせなくてはいけません。

ですが、ゴールデンエイジと呼ばれる6歳から10歳であるならば、頭蓋骨が成長したり、上アゴ下アゴの成長を促す事ができ抜歯をせずアゴの成長過程を利用して、矯正をすることができるのです。

急速拡大固定装置(ハイラックスやファンタイプ)を使用して口蓋アゴの土台を広げてしまう方法です。

6歳前後のkidsに通院する子供が普通に歯型取りをしてしまうんです。

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かれこれ、200名近くのASOkidsがこの顎顔面矯正で矯正中です。

ただ矯正装置を入れるだけではなく、自宅での地道なトレーニングも必要となるこの矯正。

親子、矯正チーム、予防チームも巻き込んだ皆が主体的になる顎顔面矯正です。

自宅でのがんばりカード下記。

毎日自分で記入したり計画を立てます。(^^)

好評です! 栄養学講座2 「マイナス1歳」からはじめる栄養学

栄養学講座第2弾といたしまして、「マイナス1歳」からはじめる栄養学を麻生キッズデンタルパークにて株式会社ヘルシーパスさんと共同主催のセミナーが開催されました。

前回のブログにもあったとおり、現代の20代女性の2割余りは痩せ形で、栄養不良も広がっていると心配されており、今後出産を控えている母体の栄養状態がよくないと産まれてくる子どもの体質に多大な影響がでます。

DOHaD(Developmental Origin of Health and Disease)という言葉をご存知でしょうか?

胎児期、乳幼児期の環境が成長後の健康や疾病の発症リスクに影響を及ぼすとい概念で、第二次世界大戦末期に、ナチスドイツによる出入港禁止措置のため、オランダの一部の地域で激しい飢餓に陥り、約4か月という短い期間に妊婦の多くが飢餓状態となりました。そして、その妊婦から低出生体重児が多く生まれ、成人になった後に肥満、高血圧、虚血性心疾患、腎疾患、精神疾患などに多くが罹患していたという驚くべき報告がありました。

その後「生活習慣病の起源は胎児期にあるのではないか」という仮説が立てられ、多くの研究者が検証を行った結果、最近では胎児期だけでなく乳児期の環境も成人後の疾患に影響を及ぼすことが明らかとなってきています。(ヘルシーパスHPより抜粋

このように母親が正しい知識をもって栄養のバランスを考えなくては、今後産まれてくる子どもたちの健康状態が危ぶまれてしまします。漠然と最近の子どもたちは体幹がなく身体バランスの子が多いと感じることはありましたが、胎児の時点で将来が決まってしまっているということに驚きました。

これからも少しでも子どもたちが健やかに成長をしていけるように保護者の方にお伝えしていきたいと思います。

次回は『いつまでもキラキラした女性でいるために』を9月10日に開催予定です。

子どもたちに伝えるブラッシング方法

 

麻生キッズデンタルパークは開業10年を迎えました。

今までの10年の間でも、子どもたちの健康を守る口腔育成の方法は進化を続けています。

その一つに、仕上げ磨きや本人磨きに対するブラッシング指導法があります。現在わたしたちは、9分割法というブラッシング方法を推奨し患者さんに提案しています。

この方法は、子ども自身の歯磨きスキルを身につける上で有効であると学び、当院も実践するようになりました。以前は、衛生士により多少の違いが生じ、子どもたちの歯磨きスキルの均一化をはかることが難しかったように感じます。全衛生士が同じ手法で、統一した指導を行うことにより、誰もが同じ説明ができ、患者さんのスキルチェックも容易に行うことが可能になりました。

さらに、患者さんにもっとも近い存在である衛生士はもちろんのこと、ブラッシング教室の一翼を担う保育士さんにも子どもたちの9分割法による歯磨き習慣の定着化を確認してもらうなど、患者さんのサポートを医療チームで取り組めるようになりました。今後も、子どもたちの継続的な通院につながるための新たな知見をみつけられるよう、知識の習得に努めていきたいと思います。

 

第一印象の重要性

人と人とが関わっていく上で第一印象はとても重要です。

1971年にアメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した概念でメラビアンの法則というものがあります。

話し手が聞き手に与える影響は「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」の3つから構成され、それぞれの情報の影響力は

言語情報→7%

聴覚情報→38%

視覚情報→55%

つまり、第一印象は、見た目や声を判断材料として決められやすいということが言えます。

受付は患者さんが最初に通る場所だからこそ、そこでの対応が患者さんにとっての医院での第一印象になるので、身だしなみ、言葉遣い、表情にはとても気をつけています。また麻生キッズでは受付付近視覚的に明るく楽しい雰囲気を出せるようにカラフルな彩りになっています。

患者さんにとって一番気持ちの良い対応とはなにかを常に考えて追求しています。

待合室に絵本を置くことで

最近、バスの中や新幹線の中など、なにかと時間があれば子どもたちにスマホを渡し、大人しくさせている光景をよく見かけます。しかし、小さい頃からスマホを長時間使うことで、言語能力に遅れが生じたり、視力が低下したりと様々な問題も出ています。診療室のはテレビなど映像はございません。
子供と一緒に治療していくので、注意力が散漫にあり、治療における集中力が低下してしまう

だからこそ、麻生キッズでは診療前に早く見えた患者さんが退屈にならないように、たくさんの本や絵本を用意しています。絵本や子供にとって有益な本は定期的に増冊されています。
絵本を読むことで、言葉の力、思考力、集中力を育てることができ、親に読んでもらうことで親子の触れ合いの時間をつくることにも繋がります。教育図書としてご好評いただいております。

そのため、配置も子どもに興味を持ってもらえるように、子どもの目線にあった高さに置いたり、絵本もローテーションさせて、飽きないように工夫しています。

7月821クラブの内容~口腔機能育成~

ASO KIDS DENTAL PARKでは3歳未満の子どもを対象に821クラブというものを行っています。『むし歯予防』と『口腔機能育成』の2つのプログラムで生涯ずっと自分の歯で過ごすため、健全な歯列と丈夫な歯を育成しています。口腔衛生啓発と口腔機能基礎強化は、子供から始めるのが最も影響力を発揮します。
7月の口腔筋機能訓練プログラムでは、①舌スポットトレーニングと②ハニービーフーフーを行いました。

①舌スポットトレーニング
口の周りや舌を動かして、舌を正しい位置に付けられるようにするトレーニングです。舌筋のトレーニングだけでなく、舌癖の改善にも役立ちます。

②ハニービーフーフー
『ハニービー』というキャラクターが描かれた紙に糸を付け、ふーっと吹くトレーニングです。ハニービーを遠くまで飛ばすには口を窄めて強く吹く必要があります。これによって口輪筋を鍛え、口唇閉鎖トレーニングに役立ちます。

遊びを交えたトレーニングで口腔全体の機能向上を図っていけるよう、歯科衛生士と保育士が協力してプログラムを組んでいます。

小児カンファレンス(症例検討会)篠原

小児カンファレンス(症例検討会)

【今回のテーマ:CAMBRAを用いた患者のリスクコントロールについて】

■1症例目■ 10歳男児
学校で検診の紙を貰った。治療の希望と歯列の状態を確認して欲しい。
《歯科衛生士の疑問点》
小学校高学年で、あまり自分の考えを話してくれない患者に対しての予防方法の伝え方。
患者自身が自分の口腔内に興味をもって、セルフケアを行うにはどの様なアプローチをすべきか。


■2症例目■ 4歳女児
他院にて治療をしていたが、子どもが治療を拒むようになったので嫌がらずに治療が出来るようにしたい
《歯科衛生士の疑問点》
現状の予防方法の立案にぶれがないかの確認
フロスの使用と仕上げ磨きの確立を優先させるのが優先と考えたが、他に優先するべきものがあるか他の歯科衛生士はどの様に考えるか

■考察■
今回の症例において、重要なのが患者のデンタルヒストリーを深く知ることだった
その患者がどの様な経路で歯科医院に訪れ、どの様な治療歴があるのか、どの様に歯科医院にかかりたいと感じているのかを知ることにより
患者の真に望むことを理解し、それに沿った予防の方法を検討することが大切であると感じた

普段自分たちが臨床で感じている疑問点や、不安なことをカンファレンスで話し合うことにより、スタッフ同士でお互いのスキルを知り高めあうことが出来ると思います。
医院全体でスキルアップが出来るように麻生キッズでは日々の診療や、勉強に取り組んでいます。