CAMBRA処方薬剤 Clipro5000

 

CAMBRAのリスク判定でハイリスク/エクストリーム判定の方にお勧めの歯磨剤をご紹介します。

3M ESPE Clinpro5000

現状では海外からの輸入のみとなっていますが、日本で販売されているフッ化物配合歯磨剤よりも5倍のフッ化物(5000ppm)が配合されおり、齲蝕予防の効果があり、歯根面の進行抑制に適しております。

使用方法は、歯ブラシにグリンピースまたは細いリボン状に出して2分間磨きます。ブラッシング後は唾液を吐き出し、水で口をゆすぎます。6才以上から使用可能ですが、フッ化物濃度が高いため、販売をする際は必ず使用説明書と共に注意事項を説明して下さい。

当院では、歯科材料の輸入サイト スマイルUS を利用しています。

手続きの手間(と言っても、ほとんどスマイルUSが書類の準備をしてくれますが)、当院では毎月50本以上購入されており、今日届いたばかりの Clinpro5000タワーもすぐ無くなって、歯科衛生士より購入を急かされるだろうな、、、、。

 

CAMBRAセミナーでは、このClinpro5000を含むリスク別の処方薬剤とその説明方法を詳しくご案内しております。

ご興味をお持ちの方は是非お問い合わせください。

2019/6/6 「CAMBRA診療フロー」in 上野

2019年6月6日に上野のヨシダ本社にて「CAMBRA診療フロー編」が開催され、当院から歯科衛生士の有渡根、佐久間、受付として長谷川の3人が講師として参加しました。

当セミナーの特色としては、CAMBRAを医院のシステムに取り入れるために受付から予防計画の提案までライブデモを体験しながら学んでいただきます。

今回は、過去に基礎編、臨床編を受講し、今回総仕上げとして全スタッフで参加の医院や今後新規開業に向け導入を検討している医院、医院の代表の衛生士さんが単独で参加している、、などと様々でしたが、どの方にも満足いただける内容を用意致しました。

 

プログラムは以下の通りです。

1.CAMBRA概論

CAMBRA基礎、考え方を説明し、まずは概要を御理解いただきます。

2.初診時の受付の電話対応

受付ヒアリングチャートを用いて、患者にどんなことをヒアリングし、どんな説明をすればいいのかを学びます。

3.歯科衛生士による問診,医療面接とCAMBRA導入

参加者さんに模擬患者になってもらい、症例に応じたCAMBRA導入の説明の仕方を学びます。

4.カリスクリーンの使用方法

相互実習を行い、正確な検査方法を学びます。

5.症例による治療計画の立案と提案方法

症例よりCRAフォームの記載し、リスクに分けた処方方法を学びます。

6.質疑応答

 

少人数制で随時麻生及びヨシダのスタッフが席を回っていますので、最後の質疑応答はいつも質問がないぐらい、充実した内容だったと自負しております。

なお、当時は歯科ポータブルサイトDentwave の取材の方も参加され、HPに掲載されるとのことでしたので過去の記事を含め、是非ご閲覧ください。

 

現在、年に数回東京と大阪で開催しておりますのでご興味のある方は是非ご参加ください。

よろしくお願いします。

 

シーラント

 

当院では、CAMBRAのリスク評価に基づいて、乳臼歯

萌出直後の6歳臼歯等にシーラントを行っています。

〜ラバーダム防湿を行ってシーラント処置後の状態〜

シーラントはラバーダム防湿を行い、グラスアイオノマーセメントFuji7を使用します。

グラスアイオノマーセメントの特性である、歯質との接着性やフッ素徐放性など、操作性や裂溝部への流動性も含めて、最適な材料であると考えられます。その後のホームケアにおいて使用するフッ化物配合歯磨剤やフッ化物洗口液からのリチャージも期待できると考えています。シーラント処置後もリスクに応じた、メインテナンス期間で、定期管理することにより、疾患の発症を抑制し、健康な口腔を維持管理できる事が可能になります。

Fバーニッシュもよいプロダクツがありますのでまたの機会にレポートさせていただきます。

〜シーラント処置中〜

 

リスクを知るための細菌検査

むし歯は幾つかの原因が重なって起き、その中の一つとして細菌が挙げられます。
そのため、当院では初めて来院された患者さんに対して、口腔内のリスクを知る為の細菌検査を行っています。
未就学児では、むし歯の原因菌であるミュータンス菌
小学生以上では、細菌の活動性を数値化するカリスクリーンや唾液量、唾液緩衝能、ラクトバチラス菌、ミュータンス菌と年齢によって検査項目は異なります。
細菌検査は1度だけではなく、患者さんのリスクの変動を見る為に期間を定めて行っています。
それにより、患者さんの行動変容を目に見えたもので評価することができます。
検査は口腔内細菌が居るか居ないかではなく、存在する細菌をいかに抑制できるか、一人一人にあった予防策が提案できるようにするために実施しています。
その後、患者さんに寄り添った予防計画を担当歯科衛生士が歯科医師と相談し、説明します。
患者さんにより良い予防計画を提案できるように、詳しい家庭での状況を聞き取れるような問診の取り方、専門的な知識の向上を日々心がけていきたいと思います。

リスクに合わせたホームケアの処方

当院では「CAMBRA」というリスク評価のもとリスク別に推奨される患者さんごとの

ホームケアアイテムの処方を行っています。

まずは自分のリスク(疾患の危険度)がどういった状況にあるかを理解して頂き、改善する方法としてどのようなアイテムを使用するのが望ましいのか提案をしていきます。

また、患者さんの生活背景やパーソナリティを理解しておくことで患者さんにとって無理のない予防方法をおこなって頂けるようになっています。またライフスタイル、新しいホームケア習慣の定着により柔軟に対応も可能です。処方後は必ず健康管理の専門家である担当歯科衛生士が再評価を行い、アイテムの変更が必要なのか継続使用で大丈夫なのか経過を追って行くことも大切になります。患者さんごとの担当制のなっていて、ずっと同じ衛生士が患者さの口腔管理を行っていくことになっています。

アイテムの中には、より予防効果の高い海外製の商品を取り入れており、それもまた患者さんの選択のもと使用いただいています。良薬は苦し、という言葉もあるようにそれぞれのアイテムには使用上のメリット、デメリットもありますので、専門家のアドヴァイスを受け入れていただけると、より効果的にセルフケアでの口腔の健康管理が行えると思います。