第2回 糖尿病療養指導士講習会に参加してきました

糖尿病療養指導士講習会に出席してきました。
今回の講師は内科医の方、薬剤師の方、理学療法士の方で

講義内容は薬物療法と運動療法でした。

糖尿病は古来より人間を悩ませる病気だったということや、

1921年にインスリンが発見されるまでは絶食療法が行われることがあったり、衰弱していくのに手の施しようがなくただ見守ることしかできなかったりした時代があったことを知りました。

現代では糖尿病の基本治療と療養指導として、

薬物療法・運動療法・食事療法という3つの柱が掲げられています。

私たちも患者さんから受け取るお薬手帳からどんな服薬があるのか、かかりつけ医や薬局など、口腔以外の部分にも関わることがあります。
薬剤に関しては知識が少なく、今回の講習会で初めて知ることも多くありました。
経口血糖降下剤には、
・インスリン抵抗性改善系
・インスリン分泌促進系
・糖吸収、排泄調整系
があり、それぞれの薬剤の作用機序と起こりうるリスクに関してきちんと理解しておく必要があると感じました。

運動療法はその人に合わせた目標やプラン立案など、歯科における療養指導と共通する部分がありました。

高齢糖尿病患者さんも増えていると聞きます。
知識を多く持ち、口腔だけではなく患者さん“その人”をサポートできる歯科衛生士を目指します。

新横浜にて「歯をまもる歯みがきの話」をしてきました、第2回 

新横浜にて、主に一般の方を対象とした歯みがきの話をしてきました。
今回は第2回目となります。

ご自身の天然の歯にかなうものはありません。
一度治療で削った歯は、二次的に問題が起こりやすいことは周知の事実です。たとえば、小さな詰め物(レジンやインレー)がかぶせもの(クラウン)になり、つなげてかぶせる(ブリッジ)ようになったり入れ歯やインプラントになったりするという一般的な道筋があります。
もちろん必要な治療もあるのでそこには最善の処置を行いますが、

治療が必要にならない環境をつくるサポートが私たちの一番大切な仕事だと思っています。
なぜ歯みがきをする必要があるのか、ツール選択の基準、実際のブラッシング方法体感という流れで進めていくと、「もっと早く知りたかった」と言っていただける方が多くいらっしゃいます。


懸念すべきは、生活者の皆さんが自己流のツール選択と使用をしていることが多いことです。適したブラッシングは人によって異なります。

大切な歯をまもる方法に専門家のアドバイスを活用してもらう機会が、まだまだ足りない!と感じました。

医科歯科連携セミナー in愛知に参加してきました。

 

7/14(日)に愛知学院大学で医科歯科連携セミナーが開催されました。
主催者は名古屋市で開業されている、おしむら歯科医院の副院長である押村憲昭先生。

愛知県では糖尿病療養指導士の受験資格が歯科衛生士にも与えられたとのことで、一層、歯科から全身疾患の予防と治療に力を入れていこうという熱意が込められたセミナーでした。

内容は、実際に臨床現場で糖尿病患者の歯周病治療に携わる病院歯科衛生士の活躍についてや、歯科界では超有名人である内科医の西田亙先生の健口公演、押村先生の医科歯科連携の普及に向けてのアクション実例など、まだまだ学ぶべき事が沢山あると刺激を頂くことばかりでした。

また、先生方の公演の中では「あ、このフレーズは臨床で使わせて頂こう!」と思う印象深いセンテンスが盛りだくさんで、メモを取るのに必死でした。

口腔の健康維持がいかに全身の健康に繋がるのか。まだまだ、歯科からも情報発信をしなければならないと歯科衛生士としての使命を感じました。

これからも一人でも多くの人に口腔の健康の大切さを伝えていきたいと思います。

社)日本顕微鏡歯科学会、第12回シーズンズセミナーに参加してきました 

社)日本顕微鏡歯科学会、第12回シーズンズセミナー【東京】に参加してきました。
会場は、日本歯科大学生命歯学部九段ホールでした。100名以上の参加者のなか、1割くらいは歯科衛生士のようでした。
 
セミナーでは9名の歯科医師の方の症例発表、1名の歯科衛生士の方の発表がありました。
歯科医師の方の症例発表では、
・ 深いPPDを伴う根尖病変への対応を検討した症例
・ パーフォレーションリペア
・ はじめての歯根端切除術~反省点を踏まえて
・ 深部カリエスを伴った小児治療の一症例
・ Micro scopeを活用しQualityの高い補綴治療を目指した症例
・ 根未完成歯の再生的歯内治療を試みた症例
・ マイクロスコープを用いた原因歯の鑑別診断
・ エンドペリオ病変を有する下顎第一大臼歯に対して再生療法をおこなった5年経過症例
・ 上顎洞炎を伴う根尖性歯周炎
といった、マイクロスコープを活用した症例を聞くことができました。
治療だけではなく、診査診断にも欠かせない機器であることが理解できました。

歯科衛生士の方の発表では、
・ 「見えた!さあ認定だ!」~認定に向けて苦労したこと~
というテーマで、初めは両眼で見ることができなかったところから学会認定歯科衛生士になった道のりをわかりやすくお話してくださいました。

今回学んだことは、動画や静止画を撮る際にどのように撮るかということです。
診療の中で、患者さんにお伝えするために撮影しているつもりでしたが、角度や見せかた(魅せかた)がまだ術者中心であったことに気づきました。

マイクロスコープの利点は、「拡大・照明・記録」です。
患者さんや第三者が見たときに「なるほど!」と納得できる撮影を習得したいと思います。

 

糖尿病療養指導研修会に参加してきました 

歯科衛生士の柿本です。
静岡県中部地区の内科医師の方々が中心となり開催している、糖尿病療養指導研修会に参加してきました。

一般社団法人日本糖尿病療養指導士認定機構 ホームページ

歯周病と糖尿病には、
・慢性炎症であること
・初期の自覚症状に乏しいこと
・治癒がないこと
・生活習慣病であること
などこれ以外にも多くの共通点があります。

糖尿病も歯周病も「療養指導」が欠かせない病気です。

歯周病と関連のある全身疾患は100以上あると言われています。
そのなかでエビデンスがはっきりとしているもののひとつが糖尿病です。
歯科において、とりわけ歯周病界ではだれもが耳にしたことのある話です。
歯周病が悪化すると糖尿病も悪化する、またその逆も言え、負のスパイラルが起こると言われています。
また、糖尿病患者さんはその病気だけではなく、多くの場合高血圧など他の問題も抱えていることが多いことも現実です。

実際、糖尿病の患者さんもが来院されることも珍しくはありません。
メインテナンスで健康観が高まり、安定した血糖値やHbA1cを保っている方もいらっしゃいますが、セルフケアが確立されずう蝕・歯周病の危険にさらされてしまっている方もいらっしゃる現実もまた、あるのではないでしょうか。

患者さんには「健康」と「健口」を手に入れていただきたいという気持ちから、今回、糖尿病という医科の分野の研修を受けることにしました。

講師の先生のお話で、心に残っていることがあります。

「糖尿病ほどありふれた病気はない」
「糖尿病ほど軽くみられている病気はない」
「糖尿病ほど理解されていない病気はない」

この言葉、糖尿病を歯周病に置き換えてもう一度読んでみていただきたいです。

iTOPイントロダクトリー 名古屋 6月30日 


歯科衛生士の芝野です。
先週、名古屋で開催されたiTOPイントロダクトリーコースにインストラクターとして、

参加してきました。

 

iTOPは世界に広まりつつある口腔ケア予防プログラムであり、

患者さんが自ら口腔を守れるように導くための教育システムです。

セミナーでは、予防についての知識や最適な口腔清掃用具の選び方、使い方を

トレーニングしています。

今回は、24名の歯科医師、歯科衛生士の方に御参加頂きました。

臨床の中でやはり一番大切なのはプラークコントロールと皆さん同じ想いで

受講されているため、患者さんが続けられるようなブラッシング指導ができるようにと

熱心に実習も受けて下さいました。

実習では、iTOPの教育システムに基づいて設計された歯ブラシや歯間ブラシ

「CURAPROX」を使用し、Touch to Teachで相手に触れながら指導することで、

ブラッシングの圧力や、歯間ブラシを入れたときの抵抗感など実際に肌で感じることができます。

Touch to Teach とは術者が患者さんに正しいブラッシング方法を

「習慣づけ」できるまで手取り足取り寄り添いながらコーチングする方法です。

 

 

「きれいな歯は病気にならない」

病気にさせないことが本来の医療のあり方だと思います。

正しい方法、正しい製品で口腔内を健康に導けるようにこれからも努力したいと思います。

 

実際のitopを応用した臨床をご覧になられたい方は是非見学にいらして下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

金属アレルギーの基礎と臨床~医科歯科連携はじめの一歩~セミナー

歯科医療従事者専用サイトWHITECROSSライブセミナーを受講しました。

金属アレルギーという言葉は比較的世の中に浸透しているように思います。
金属アレルギーには局所性と全身性があり、局所性の代表的なものはベルト・ネックレス・ピアスなどの金属が直接触れることで起こるもので、口腔内では口腔扁平苔癬です。
全身性は原因と離れた部位に症状が出現するもので、歯科金属アレルギーもこれに当たります。症状が現れやすい部位は、汗腺の多い手足とされています。

金属アレルギーの陽性反応が出ても、必ずしも症状が出現するわけではありません。また、手足にアレルギー症状が出ていても、口腔内の金属を外す前からそれらの金属が原因であると患者さんに伝えることは危険です。
統計的には、金属アレルギーだと診断して口腔内からメタルを取り除いても、湿疹などの皮膚症状が治まるのは約60%です。

私たちがカリエスでもない歯の金属を外すただ唯一の根拠は皮膚科で行う“パッチテスト”ですが、医院や病院によってその信頼度は大きく異なります。例えば、A施設で陽性が出てもB施設では陰性と診断されることも珍しくないとのことでした。できるだけ信頼度の高い診断を得ようとしたときには、皮膚科専門医で、かつパッチテストの訓練を受けている施設の選択が推奨されます。
これが医科歯科連携のひとつですが、金属アレルギーや皮膚科との連携に関わらず、書面だけではなく人と人の連携、「顔の見える連携」が必要です。私たちだけが連携をしたいと考えるのではなく、医科の方に歯科に興味をもってもらえるようアプローチしていく必要性があります。

掌蹠膿疱症という皮膚疾患があります。その原因のひとつとして、歯性病巣感染があります。
これは口腔内の慢性炎症、すなわち歯周病や根尖病変が原因で皮膚疾患が引き起こされるものです。
歯性病巣感染はペリオドンタルメディスン(歯周病と関連のある全身疾患)に代表されるように、私たち歯科界でも知られるようになってきており、掌蹠膿疱症もこれに含まれます。
歯科医療従事者として、慢性炎症のコントロールの重要性を再認識しました。
歯科のことだけでなく、歯性病巣感染を通して、「命に関わる歯科医療」を提供していくことがこれからの課題であると感じました。

そして一番大切なことは、口腔内にアレルギーのリスクとなる人工物を入れないこと、治療が必要な歯を作らないように導くことです。

衛生士2年目、初の学会参加で思ったこと

 第37回 日本顎咬合学会に参加してきました。歯科衛生士2年目となり今回が初めて大きな学会への参加でした。普段の診療とは違い、とても広い会場に各ブースそれぞれの雰囲気や多くの歯科医療従事者の皆さんが集まっている風景がとても新鮮に感じました。

 今回は麻生歯科クリニックの先輩歯科衛生士の講演を一番の目的に参加しましたが、他院の症例や先生方の講義を聞かせていただき、思っていた以上のことを学んでくることが出来ました。

「考える歯周治療への招待」と題された、歯周病を中心とした内容の講義では、患者さんの生活背景やレントゲン写真、口腔内から読み取れる情報を元に現在罹患している歯周病が治りやすいものなのかそうではないのか、ポイントを押さえて観察することでその傾向が見えてくるというものでした。過去から現在、そして少し見えてきた未来のお話を患者さんにしてあげられることで、より明確な治療方針をたてることができ、患者さんのモチベーションのコントロールに役立てられると感じました。歯周病は改善するのが難しい病気ですが、患者さんと同じゴールに向かって初期治療を進めていく重要性を改めて認識しました。

 また、先輩の歯科衛生士の講演では、私たちが日々取り組んでいる臨床において大切にしていること、それぞれの患者さんに合わせたアプローチを行い行動変容へ導いていることを皆さんに発信していました。最初は自分の歯や口腔について関心がない患者さんも多くいらっしゃいますが、患者さんの性格や感心の度合いに合わせて言葉を選び、話しをしていくことの大切さ、そしてそのひとつのツールとしてiTOPを用いてTBIを行うことでセルフケアの重要性を理解してもらうことが必要だと再確認できました。このような大きな舞台で話す機会を得られることは、日々の勉強や臨床の積み重ねであり改めて尊敬できる先輩であると感じました。見本となる歯科衛生士のみなさんと一緒に働かせていただけることを誇りに思い、先輩の姿を追って私も患者さんを健康に導けられることを目標に励みたいと思いました。

 今回の学会では、日々のカンファレンスや教育で学んだ知識を踏まえて聞くことができ、より理解を深めることができました。院内だけではなく、学会やセミナーに参加し機会を設けることで、自分に足りない知識や技術を改めて知ることができ、そこで得た知識を身に付けられるよう臨床の中でもトレーニングしていきたいです。

第37回 日本顎咬合学会 学術大会に参加 

日本顎咬合学会、2019年第37回学術大会に参加してきました。
今回のテーマは「真・顎咬合学 最新歯科医療最前線」です。
サブテーマとして、夢ある歯科界の再構築、とあるように、歯科界はこれからの人生100年時代とその100年を健康な口腔で過ごせる人を増やすために変革の時期を迎えていると思います。

治療した歯から疾患が再発し、治療すればするほど歯は失われていくという考えが歯科界に広まったのは1999年から2000年。
もちろん治療が必要な歯には介入するのですが、できるだけ削って詰めたりかぶせたりする状態にならないように“予防歯科”を提供することで歯を守ることができます。

今回「カリエス・ペリオだけではなく全身疾患を歯科で予防するメインテナンス~患者さんに合わせた指導~」というシンポジウムで、麻生歯科クリニックからも発表させていただきました。
大阪大学の天野教授、糖尿病内科医の西田先生といった著名な先生のご講演のあと、患者さんの気持ちに寄り添った考え方や活用するツールなどの実際の診療での具体例を発表しました。

プラークコントロールが重要であることに変わりはないのですが、だれしもが完璧な歯みがきができるわけではありません。
これからはマイクロバイオルシフト、細菌叢の変化に意識を向ける時代です。
細菌叢が悪玉に傾かないように、歯周病治療やメインテナンスでリバースマイクロバイオルシフトすること、つまり健口管理が大切です。
私たちが続けている診療は意味のあることだと、細菌学の視点からも感じました。

 

歯周病指導医 小川先生の講義6/15 

歯科助手の海野です。

当院では日本歯科大学附属病院より歯周病学会指導医、専門医である小川智久先生が勤務されています。

メインテナンスで歯周病の管理をされている患者さんは希望されれば小川先生の診療を受けることができます。

歯科衛生士は自分の担当患者を小川先生に評価をしてもらいさまざまなアドバイスをもらえるので今後の定期管理をより良いものにすることができます。

さらに診療終了後はその日のテーマ別に教育講義をしてくださいます。
また歯周病学会認定歯科衛生士に取得に向けての教育も兼ねております。

毎回興味深いテーマで時間があっという間に過ぎてしまいます。

 

今回6/15のテーマは「患者さんとの医療コミュニケーション」についてでした。

歯科医師や衛生士向けの内容も多いですが今回はコミュニケーションということで

受付や助手にもわかりやすくいつもの講義形式ではなく参加型でとても楽しく学ぶことができました。

患者さんとコミュニケーションをうまくとるポイント①話を聞く距離間 ②聴く時の表情やしぐさ など

患者さん自身が医療従事者に話しやすい空間を作るというのがいかに重要なのかがスライドでわかりやすく、

実際スタッフ相互間でも体験することができ、とても楽しい時間でした。