小児カンファレンス(症例検討会)篠原

小児カンファレンス(症例検討会)

【今回のテーマ:CAMBRAを用いた患者のリスクコントロールについて】

■1症例目■ 10歳男児
学校で検診の紙を貰った。治療の希望と歯列の状態を確認して欲しい。
《歯科衛生士の疑問点》
小学校高学年で、あまり自分の考えを話してくれない患者に対しての予防方法の伝え方。
患者自身が自分の口腔内に興味をもって、セルフケアを行うにはどの様なアプローチをすべきか。


■2症例目■ 4歳女児
他院にて治療をしていたが、子どもが治療を拒むようになったので嫌がらずに治療が出来るようにしたい
《歯科衛生士の疑問点》
現状の予防方法の立案にぶれがないかの確認
フロスの使用と仕上げ磨きの確立を優先させるのが優先と考えたが、他に優先するべきものがあるか他の歯科衛生士はどの様に考えるか

■考察■
今回の症例において、重要なのが患者のデンタルヒストリーを深く知ることだった
その患者がどの様な経路で歯科医院に訪れ、どの様な治療歴があるのか、どの様に歯科医院にかかりたいと感じているのかを知ることにより
患者の真に望むことを理解し、それに沿った予防の方法を検討することが大切であると感じた

普段自分たちが臨床で感じている疑問点や、不安なことをカンファレンスで話し合うことにより、スタッフ同士でお互いのスキルを知り高めあうことが出来ると思います。
医院全体でスキルアップが出来るように麻生キッズでは日々の診療や、勉強に取り組んでいます。

上顎犬歯歯胚位置異常について 考察

近年、上顎犬歯は他の歯種に比べて高い発生率で歯胚の位置や方向の異常を起こしています。それにより、埋伏、異所萌出、臨在歯の歯根吸収により保存困難となるケースに多く遭遇します。

 

下記の症例:12歳女子

上顎中切歯と側切歯の間に犬歯が埋伏し、しかも嚢胞化しているのも見受けられます。

埋伏した上顎犬歯は歯冠サイズが大きく、側切歯の歯根は小さい特徴があり、埋伏があることにより上顎骨は狭窄して高口蓋、上顎歯列は狭窄して歯列弓長が短いという特徴があり、正中線に対する犬歯歯胚の歯軸傾斜度が25°を越えると隣接する歯根吸収の危険度が50%まで上昇すると言われています。

 

下記症例:当時8歳男児

上顎骨内にて左右犬歯の歯軸傾斜度が強く、臨在歯の歯根吸収の可能性があります。乳歯列期より骨格性のⅢ級があり、交換期むかえてからも上顎劣成長により骨格性のⅢ級のため、上顎の拡大を行いました。

結果4年後…

萌出方向の転換と骨格性Ⅲ級の改善を行う事が出来ました。

 

今後、下顎の成長期に入りますので、骨格の経過観察を継続し、萌出誘導と共に歯列の整列を視野に入れて治療継続中です。

 

早期に萌出誘導を行うのか、永久歯列期まで待って固定式矯正装置で牽引誘導、歯列の整列を行うのか難しい判断が求めら、患者さんも矯正について考えざる得ない事実を納得していただくのに時間を要することが多々ありますが、残せる歯の一本の命の大切さを患者さんに訴え続け、生涯自分の歯で人生を全うできるような永久歯列をこれからも育てていきたいと思います。

 

 

PRP再生療法の治療体験 

 みなさんは予防歯科である当院に定期来院されていますのでご自身の口の中に対する意識の高い方が多いですよね。

 過去に治療した銀歯をセラミックにかえたりホワイトニングをしたり口元に自信が出来た方もいらっしゃるかと思います。

 その次に気になってくるのが口周りのお肌。

 お肌の悩みである口周りのシワ、毛穴、たるみ、、、

今回はPRPというお肌再生療法について体験しましたのでご紹介します。

PRPとは「多血小板血漿」の略で、血液中の血小板を多く含んでいる成分です。

血小板は人間の体の中で血を止めたり、壊れた血管や細胞を治す働きをしており、この能力を利用した治療です。

簡単に言うとご自身の『血液』が美容注射になるんです。

 

施術の流れは以下のとおりです。

①ご希望をお伺いし、注入する部位を決定

②必要量を採血し、医師がPRPを作成

③施術部分に麻酔クリームを塗布(痛みに弱い方は笑気麻酔もご用意できます)

④ご希望の部位へ直接PRPを注射

★効果が発現するまでに2週間程度かかります。

 

効果がわかりやすいのでスタッフの額で試してみました。

※実際は口元周りのみ治療可能です。

  

   体験前        体験後

体験中、注射は場所によって痛みが強い箇所がありましたが個人差があると思います。数週間後に目立っていた毛穴が小さくなったのが実感できました。全体的に皮膚がふっくらしてくるので若返った感触がありました。

 

気になる方がいましたらお気軽にスタッフに声をかけてください◎

CAMBRA Clinical Review

① CAMBRAケースレポート【オーラルケアグッズの誤った使用をしている患者】

30代女性

臼歯部に食片圧入しやすく、食渣があると軽度の疼痛あるとのことで受診されました

清掃状態:ブラッシング2~3回/日 歯間ブラシ・フロスの清掃補助用具使用あり

 

《リスク評価》

疾患因子:3年以内のう蝕治療歴あり

リスク因子:CariScreen(3551) MS・LBハイリスク、根面露出、矯正器具装着

防御因子:フッ化物歯磨剤1日2回以上、CHXジェル/洗口剤使用、キシリトールガム使用、

唾液量1.3ml/分

《リスクレベル》

ハイリスク

この結果から一つの疑問が浮かびます。
患者はモチベーションが高く自身で多くのオーラルケアグッズを選択し使用している状況ですが、う蝕リスクを下げるという効果を得られていません。
したがって、患者がセルフケアで使用しているグッズを一式持参してもらい使用順序、方法、頻度を確認したところ誤って使用している点が多く見つかりました。

折角、う蝕予防に効果的とされる薬剤を使用していたとしても正しく使用しなければ薬用効果が拮抗してしまい意味を成さない場合も多いです。この患者のケースは現在使用しているグッズの正しい使用方法と効果を再確認する指導を行いました。
特にフッ化物使用とCHX洗口剤の使用順序、間隔に注意する必要があります。

《予防計画》

・使用順序として

食事→キシリトールガム→フッ化物歯磨剤でブラッシング(イエテボリテクニック)を説明

・就寝前にCHX洗口剤の使用

 

 

② CAMBRAケースレポート【矯正患者のカリエスマネジメント】

当院では、患者さんに治療の繰り返しをしていただきたくないという想いから、行動変容アプローチを行い、個人に合ったセルフケアとプロケアによる口腔内の環境を改善した後に、必要な治療を行うことを推進しています。

矯正治療を行う場合も同様で歯垢は付着しやすく患者さんご自身のホームケアや生活習慣の改善なくして治療を行うのは危険です。こんな時CAMBRAでのリスク検査は、患者さんにも分かりやすく実行しやすく、再評価しやすい良いツールとなります。今回は矯正中の定期管理中の方のケースを紹介いたします。

 

27歳 男性

主訴:転勤で静岡へ。他医院で矯正を行っているが歯石を除去していないのでとってほしい。以前の歯科で衛生士さんに歯周病といわれたこともあるので心配とのこと。 

清掃状況:ブラッシング指導受けたことが無い。ブラシのみ1.2分 他清掃用具使用履歴なし2回/1日

既往歴:なし

 

リスク評価

疾患指標: XR3象牙質XR1エナメル質齲蝕認める

リスク因子:CariScreen7963 PCR75% 

根面露出(+)矯正装置の装着(+)MS,LBハイリスク間食+炭酸飲料常飲

防御因子:唾液量2.5/分

 

予防計画:疾患指標よりバクテリア因子に着目しPCR15%未満目標にTBI歯間ブラシ実施指導 

CHX洗口2/1日指導 現在のもの終了後フッ化物/TCP歯磨剤紹介

CHX定着後E齲蝕と矯正による歯肉退縮を考慮しフッ素洗口を情報提供

 

患者:今まで、ブラッシングも教えてもらったことが無く自己流であり、歯磨剤を選択購入することも無かった。虫歯も初めて作ってしまったので効果を効いて今後防げるのであればレベルの高いセルフケアを実践したいとお話有りその後も頑張って実践してくれました。矯正終了後再評価時仮スクリーン値 844!
ご本人も数値を見てすごいですね!と喜んでらっしゃいました。もう歯磨きしないと気がすまないとおっしゃってい
ます。CAMBRAを期に一生懸命取り組んでいただけた事で効果を発揮することのできた方のご紹介でした。

 

 

 

患者さん向けセミナー・イベント □だっこ教室□

現在麻生キッズデンタルパークでは様々な患者さん向けセミナー・イベントを毎週火曜日に開催しております。

今回は先日開催されましただっこ教室の様子をご報告したいと思います。

私たちは、既存の待合室という空間のリノベーションを行ってきました。
来院される乳幼児、子供達、ご家族のために健康啓発できる空間にしたい、
歯科医院の概念を変え、あるべきデンタルホームで地域の方々と一緒になって
何かできることは?
その一つの抱っこ教室をご紹介いたします。

 

だっこ教室はNPO法人だっことおんぶの研究所よりベビーウェアリングの講師をお招きして2018年4月から開催され、100名近くの妊婦さんやお父さんお母さんに参加いただいております。

赤ちゃんにとって快適なだっこはなんだろう?やお母さんがもう少し楽をするためにはどんな方法があるのだろう?という日常の不安や疑問を実践形式でお答えしていきます。

ご参加いただいたかたからも「子どもと一体感を感じることができました。」とか「とてもよく寝る子になりました。」と毎回嬉しいお言葉をいただくことができます。

現在では全国各地のKDPにもNPO法人だっことおんぶからベビーウェアリングの講師をお呼びして子どもたちの健全な歯列の育成と保護者の快適なだっこ環境にお手伝いをしています。今後も継続してたくさんの子どもたちが健やかに生活できるように寄り添っていきたいと思います。

糖尿病療養指導研修会に参加してきました 

歯科衛生士の柿本です。
静岡県中部地区の内科医師の方々が中心となり開催している、糖尿病療養指導研修会に参加してきました。

一般社団法人日本糖尿病療養指導士認定機構 ホームページ

歯周病と糖尿病には、
・慢性炎症であること
・初期の自覚症状に乏しいこと
・治癒がないこと
・生活習慣病であること
などこれ以外にも多くの共通点があります。

糖尿病も歯周病も「療養指導」が欠かせない病気です。

歯周病と関連のある全身疾患は100以上あると言われています。
そのなかでエビデンスがはっきりとしているもののひとつが糖尿病です。
歯科において、とりわけ歯周病界ではだれもが耳にしたことのある話です。
歯周病が悪化すると糖尿病も悪化する、またその逆も言え、負のスパイラルが起こると言われています。
また、糖尿病患者さんはその病気だけではなく、多くの場合高血圧など他の問題も抱えていることが多いことも現実です。

実際、糖尿病の患者さんもが来院されることも珍しくはありません。
メインテナンスで健康観が高まり、安定した血糖値やHbA1cを保っている方もいらっしゃいますが、セルフケアが確立されずう蝕・歯周病の危険にさらされてしまっている方もいらっしゃる現実もまた、あるのではないでしょうか。

患者さんには「健康」と「健口」を手に入れていただきたいという気持ちから、今回、糖尿病という医科の分野の研修を受けることにしました。

講師の先生のお話で、心に残っていることがあります。

「糖尿病ほどありふれた病気はない」
「糖尿病ほど軽くみられている病気はない」
「糖尿病ほど理解されていない病気はない」

この言葉、糖尿病を歯周病に置き換えてもう一度読んでみていただきたいです。

院内POPのご紹介 美容編 

新しく院内POPを作成しました。

今回は患者さんに人気の高い『ボトックス』と、これから始動する『水光注射』です。

「院内のPOPだけでそんな患者さんは来るはずがない」と思うかもしれませんが

まずはやってみてください!

マーケティングにおける最初のカベは認知不足です。

なにも言われなければ気づかないことでも「身近に困っているいる方はいませんか?」

と聞かれれば「そういえば!」と思い出してくれるかもしれません

患者さんは少しの空いた時間に、なにげなく目の前に貼ってある文字を読んでいます。

是非、いろいろなPOPを作って院内情報の発信に活用してみてください。

 

 

 

iTOPイントロダクトリー 名古屋 6月30日 


歯科衛生士の芝野です。
先週、名古屋で開催されたiTOPイントロダクトリーコースにインストラクターとして、

参加してきました。

 

iTOPは世界に広まりつつある口腔ケア予防プログラムであり、

患者さんが自ら口腔を守れるように導くための教育システムです。

セミナーでは、予防についての知識や最適な口腔清掃用具の選び方、使い方を

トレーニングしています。

今回は、24名の歯科医師、歯科衛生士の方に御参加頂きました。

臨床の中でやはり一番大切なのはプラークコントロールと皆さん同じ想いで

受講されているため、患者さんが続けられるようなブラッシング指導ができるようにと

熱心に実習も受けて下さいました。

実習では、iTOPの教育システムに基づいて設計された歯ブラシや歯間ブラシ

「CURAPROX」を使用し、Touch to Teachで相手に触れながら指導することで、

ブラッシングの圧力や、歯間ブラシを入れたときの抵抗感など実際に肌で感じることができます。

Touch to Teach とは術者が患者さんに正しいブラッシング方法を

「習慣づけ」できるまで手取り足取り寄り添いながらコーチングする方法です。

 

 

「きれいな歯は病気にならない」

病気にさせないことが本来の医療のあり方だと思います。

正しい方法、正しい製品で口腔内を健康に導けるようにこれからも努力したいと思います。

 

実際のitopを応用した臨床をご覧になられたい方は是非見学にいらして下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

ラシャスリップの使用体験談

歯科助手の佐野です。

 今回は私が愛用しているラシャスリップのご紹介をします。

 ラシャスリップリップ美容液です。

 当院の人気商品で1度試された方には好評でよくリピート購入されます。

 色も豊富にあるので色違いで使用中の方やお友達にプレゼントされる方もいらっしゃいます。

 ☆透明色もあるので男性にもお勧めです!

 

 私も気に入って使用を始めて2年ほど経ちますが唇のシワがなくなりました。着け心地は少しスースーする感じがあります。始めは古い唇の皮がポロポロ剥けてきましたが今はつるんとしています。

つける前より唇がボリュームアップするのでアンチエイジング効果もあります。

       

  

     使用前          使用後

唇がふっくらする理由

①特許を取得したペプチドおよび海洋性無水コラーゲン

ビタミンC,E、

③植物エキス…アロエベラエキス、海藻エキス、ステビアエキス、グレープシードエキスなど

 の有効成分が配合されています。

 

唇が潤う理由

①有機保湿オイル

②ヒアルロン酸

 

有効性

・特許取得済み強力コラーゲンで唇と口周りの小じわを効果的に目立たなくする

・唇を引き締めて色調を整えるのを助け、輪郭を際立たせる

・唇を保護するビタミン成分を配合している

・潤ってふっくらと滑らかな唇にさせる

・ヒアルロン酸等の注入治療の効果を高める

・乾燥し荒れた唇の保湿力を引き上げ、潤いをキープし、保湿作用をいっそう高める

・爽やかなミントの香りとべたつかない質感で使用しやすい

・妊婦さんにも安心して使用できる

・低刺激性

 

2・3階の待合室でお試しできますのでぜひ体感してみてください!

展示スペース 見やすい!雑貨値札&POP作成

歯科院内で雑貨販売している医院は、商品を販売するための

値札POP作りは必須ですよね。

でも、値札やPOP作りは簡単そうにみえて難しいです。

「値札やPOPを作りたいけど、どうやって作ればいいのかわからない・・・」

という方のために当院の「値札」&「POP」について説明したいと思います。

まずは値札についてです。

「値札」とは商品に付ける売価表示カードの事です。

主な役割としては、患者さんに商品名や売価などを知らせる事です。
パっと見て商品名と値段が分かるよう記載し、商品の手前に配置します。

作成のポイントは「見やすい大きさで表示する」点にあります。

文字サイズをPOPの文字よりも大きくすることで、値段をアピールすることができます。

次にPOPについてです。

「POP」とは商品の使用方法などをわかりやすく記載するだけでなく、「広告」としての役割も持ちます。

POPには「商品の情報」や「商品の使用感」などを患者さんが気になる点を記載します。

ただし、何でもかんでも書けばいいというわけではなく「POP」にはコツが必要です。

例えば、商品価格に変更があった場合に、『お手ごろ価格に!』といったような内容をPOPに一行入れることで、患者さんの購買意欲を煽ります。
値札は「商品名と値段をお客様に教える材料」であり、POPは「商品の説明や使用方法、効果などを伝える材料」です。

値札とPOPを置くことで商品の情報を知って興味を持ち、値段で納得して商品を手にとるという流れができ、それぞれの役割が生きてきます。

商品の値段や特徴を分かりやすいPOP&値札作成で患者さんに訴えていきましょう。